雨宿りの恋SS「寝ぐせ」

麻斗結椛

診断メーカーからお題。超短編。

今日の広瀬和也と橘聖人:爆発した寝癖をお互い馬鹿にしあう
#同棲してる2人の日常
https://shindanmaker.com/719224



 まぶたに光を感じて、視界がいきなり開ける。
 眼前に愛しい人の、男らしい美貌が迫っていた。
 聖人は、年上の恋人、和也の右腕を腕枕にし、左腕に抱き込まれている。

 聖人が先に目覚めるのは、珍しいこと。
 和也は、聖人を例外なく抱き潰す。
 もうだめ、やめて、と懇願すればするほど、彼の欲望を煽ることに、聖人は気付いていない。
 そして、いつも翌日、半日を寝て過ごすはめになるのだが。

 昨夜も同様に、とろける愛撫に身を委ねたのだが、なぜか、ぱちりと目が覚めた。
 そして意外にも、目覚めは爽やかで。

 なかなか眺める機会のない和也の顔を、聖人は堪能した。

 眉毛がりりしいな。
 睫毛が震えてる。
 唇が少し開いてて……。

「ふふっ……可愛い」
「誰が、可愛いんだ?」
「うわあ!」
 
 寝ていたと思っていた和也の目が、いつの間にか、聖人を愛おしげに見つめている。

「起きてたの?」
「聖人の熱い視線に起こされた」
「ごめんなさい」
「謝らないで。君に見つめられて目覚めるなんて、この上ない贅沢なご褒美なんだから」

 うつ伏せたまま半身を起こした聖人に、和也が軽く口づけた。
 昨夜、あんなに激しく交わったというのに、こんなライトな接触がかえって面映ゆい。

「今日の聖人は、一段と可愛いな」と、和也が聖人の頭を優しく撫でる。  
「ここ」
「ん?」
「髪、爆発してる」
「ええっ! うそ!」

 聖人は慌てて両手で頭を押さえた。
 和也がくつくつと、意地悪そうに、笑う。

「もう、見ないで……。和也」
「いやだね」と、無理やり両手首を握られて、頭から外される。
「やだやだ! やめてってば」

 そのまま仰向けに、押し倒された。

「やだって言ってるのに……どうしてえ……」

 力は圧倒的に敵わない。聖人は諦めて力を抜いたが、顔だけは駄々をこねる子どものように、横に振り続ける。

 和也は寝起きでもこんなに素敵なのに、自分はバカみたいに髪が爆発しているなんて、いたたまれない。

「いつも綺麗な聖人の髪が、こんなにぐちゃぐちゃなのが却って可愛いって、どういうことだろうか」
「何言ってるの。みっともないだけだよ。こんなの」
「そんなことない。ほら、苛めてるみたいだから、泣かないで、聖人」

 和也が指先で聖人の眦をそっと拭う。泣き虫はいつまで経っても、治らない。

「みたいじゃなくて、実際に苛めてるもん。和也がこんな意地悪なんて、僕、知らなかったよ」
「俺も知らなかった。好きな子を苛めたくなるって、本当なんだな。こんなに好きになったのは、君だけだ。聖人。君を泣かせて……もうこんなだ……。泣いている君は、本当に色っぽい……」
「和也……」

 二人は昨夜愛し合ったときのまま全裸で、聖人は腹に和也の昂ぶりを直に感じて、頬を染める。

 見つめ合う二人。
 静かに重なる唇。
 水音の激しい口づけの合間に、聖人の口から甘ったるい声が漏れ始める。

「あ……ん……」

 首筋に下りていく唇を、聖人は止めなかった。





診断メーカーに嵌って、
勢いで書いちゃいました。

ひっさびさの、和也と聖人。
本編では別れちゃったけど、
この二人は私の創作の原点!
作者権限で、
特別に仲良くしてもらいました。

とはいえ、
一応時系列は
別れる前の、
同棲中のワンシーンのつもりです。

お題は
二人とも寝ぐせ爆発ですが、
お話では聖人だけにしました。

久々に和也の甘ったるい台詞をかけて
楽しかった〜(*^^*)




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Posted by麻斗結椛

Comments 1

There are no comments yet.
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え~

えっと、パラレルででも、二人が復活してくれても良いのですが~

2017/08/12 (Sat) 22:10 | EDIT | REPLY |   

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